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泣ける香り

10/21/2015

 
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沖縄でも朝晩は、秋らしい涼しさを感じる季節になり、
先日のお休みはポルチーニ茸のリゾットを作りました。
合わせたワインは、キャンティ クラッシコ。
Chianti Classico 2010 Il Molino di Grace
こちらはサンジョベーゼ100%のスタイルです。
グラスから漂う熟れた果実のエレガントな香りは、
2010年らしい落ち着きを感じさせる心地よさ。
口に含むと葡萄のやわらかな旨みがじんわりと広がります。
お料理との相性は想像どおりでしたが、
今回、再認識というか、考えさせられたのは、
香りの不思議です。

キャンティ クラッシコに使われるサンジョベーゼ種には、
果実の中に、どこか郷愁を誘う干草のような香りが
含まれていることがあって、
それを嗅ぐと、なぜか胸にグッとこみあげてくるものを感じます。
未だにその香りのことをうまく表現できないのですが
今回のキャンティにもそれを感じ、訳もなくたまらない気持になりました。
一般に、感傷的な香りというのは、記憶を伴うものですが、
私の場合はイタリアワインを飲み始めた頃を思い出すからでしょうか?
とはいっても、その当時、特にセンチメンタルな思い出はないので、
この泣けるような感覚が一体どこに由来するのかわかりません。
ただ、かつて一緒にたくさんのワインを飲んだ姉も
「・・・なんか、キャンティの香りってたまらないよね」
とつぶやいていたことがあるので、
多少ノスタルジックな面はあるのかもしれません。

圧倒されるような華やかな香りや、いつまでもグラスに鼻をつけていたいような
美しい香り、カカオやシガー、甘草などの個性的な香りなど、
ワインは品種が多い分、他のお酒に比べて、香りも多様性に富んでいます。
お客さまから「香りのきれいなワインをください」とリクエストされることも多く、
ワイン選びの大切な要素のひとつ。
ピノノワールやカベルネソーヴィニヨンなどで、
私も「あー、いい香りだなー」と感動しながら飲む銘柄も多いです。
でも、泣きたくなるような香りは、キャンティのサンジョベーゼ以外、
今のところ経験がありません。

この感覚はずっと続くのか、それともいつかなくなるのか、
もっといろいろなワインを飲むと、他の品種でも感じるようになるのか、
まだまだ先の見えない、香りの旅が続きます。


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