Welcome to Granato!
  • ようこそ Welcome
  • 写真 Photos
  • アクセス/営業時間 Dir/Hrs
  • お問い合わせ Contact

オリーブの塩漬け Oliva culato in sale

12/10/2011

 
Picture
我が家はみんな梅干が大好きである。なのに、こんなに果物の種類が豊富なイタリアだとうのに、日本の梅は見たことがない。
スモモや桃、プルーンの類は、たくさんの種類があるというのに。
なので、我が家では梅干は貴重品であり、梅干おにぎりは、子供の大好物の貴重なおやつである。

先日、関東出身の友人の子供がうちに遊びに来て、「うちはもう梅干がないんだって。もしあったら食べたい。」と、日本人離れしたモデル顔で言われ、(彼に流れるDNAが)感慨深かった。
日本人にとって、梅干はあって当たり前であり、どちらかといえば、かつて貧しかったころからの日本の食卓の必需品である。
私も、母や祖母のように家庭を持ったら当然梅干をつけるものだと思い込んでいたのが、ローマ暮らしで、まず不可能となり、さらに今回の東京電力の福島第一原発事故で、梅干だけじゃなく、日本の伝統的な食材が手に入りにくくなってしまった、と悲観していたのだが、先日、有機農業の市場を物色中に、梅干に代わる(?)イタリアの保存食つくりを思いついた。
オリーブの塩漬けである。
ローマの街中の市場でも、この時期、生のオリーブが手に入るのである。
今まで塩漬けオリーブを買ってきて、にんにくや唐辛子で自分流に味付けをしてきたが、今年は生から挑戦してみることにした。
せっかくイタリアに住んでいるのだから、ここだからできることを楽しめばいいという当たり前のことに気が付いた。
もちろん、これもみんなの大好物だし、梅干ほどの効果はないとしても、塩漬けだから発酵食なのではないだろうか。
日本でも、オリーブの木を育てることが流行っていると耳にしたので、もし、オリーブの実を収穫しても、使い方がわからない人のために、市場のおばさんに習ったレシピを紹介する。
ただ、私自身も初めての挑戦なので、できあがりがどうなるか楽しみにしている。
 
オリーブの塩漬けできあがった塩漬けオリーブを、にんにくなどと一緒に瓶に入れ、オリーブオイルで浸してさらに冷暗所で二週間くらいおくと、ワインに合うおいしい前菜となる。



Picture
黒オリーブ
Olive Nere
<材料>

黒オリーブ 適量
岩塩 
オリーブの4%
 
<手順>
  1. 黒オリーブをさっと粗い水気を拭き、岩塩といっしょに保存用の瓶にいれ、硬くふたをし、冷暗所に保存。
  2. 一ヶ月半後、オリーブを、水で塩を洗い流し、布巾にひろげ、半日、よく乾かす。
  3. できあがり。


Picture
緑のオリーブ
Olive verdi


<材料>
緑のオリーブ 適量
塩 オリーブのの10%
 
<手順>
  1. 緑のオリーブを洗い、ナイフで十字の切込みを入れる。
  2. たっぷり水を張ったボウルにオリーブを浸し、15日間、最低一日一回水を変える。
  3. オリーブの量の10%の塩分をとかした水を用意する。
  4. オリーブを布巾で拭き、半日乾して、③の塩水に漬ける。
  5. 翌日から食べられる。
 
ちなみに好奇心で、生の緑オリーブを味見してみたら、すごく苦かった。

だから、水を頻繁に変えるのであろう。
我が家には、オリーブの種抜きの道具があるので、種を抜いてみたのと、十字に切り込みパターンで、毎日水を変えている最中である。
15日後に味見をして、苦くなければいいのであろう。
きれいな緑がどんどん茶色っぽく変わっていくのを見ているのも興味深い。
保存食って、めんどうくさそうだが、昔の忙しい農家の主婦が、片手間にやっていたことなので、やってみると意外に単純で、経済的で、食品添加物なしで、いいことづくめである。
だといいんだけど!


栗のワイン煮 Castagne al vino

12/10/2011

 
Picture
イタリアへ来たことがある人なら、街角で売られている焼き栗をご存知だろう。
特に寒い季節、焼き栗のいいにおいに惹かれる気分、それは、あの石焼き芋とおんなじである。
だけど、この焼き栗、値段も石焼き芋と同じで、なかなかおいそれと買えないのである。
とはいっても、イタリアは栗の国。

公園を散歩していが栗が道に落ちているなんて珍しくないし、ちょっと田舎に行けば栗を拾うことも難しくない。
市場でもスーパーでも、生栗がこの季節、どーんと並んでいる。
栗の蜂蜜に、栗粉のお菓子、ニョッキ、マロングラッセと、本当に栗を口にする機会が多い。

でも、日本で一般的な栗ご飯にあたる、栗リゾットなるものは見たことがないし、天津甘栗のようなものはみたことがない。
ここで一般的な家庭での調理法は、穴あきフライパンで暖炉などの直火で焼く、焼き栗。

または、オーブンで焼く焼き栗であろう。
一度栗をゆでたら、家族には不評、栗ご飯も甘くていやだといわれてしまったが、このイタリア風に焼くのはなんとなく面倒くさくて、もらい物の栗があっても、今までは放置してしまって食べないことが幾度か合った。
 
今年はちょうど頂き物の栗と同時に、友人宅でのバーベキューのお誘いがあったので、穴あきフライパンとともに栗を持参した。
直火で焼いた北イタリアの栗は、甘くこうばしく、ノヴェッロ(新酒)のワインとともに堪能した。
栗ってなんて赤ワインに合うんだろうって言う私に、栗の赤ワイン煮を教えてもらった。
簡単にできるうえに、ほんのり赤ワインの色と香りで、栗と赤ワインの好相性を再認識。
試作品を食べてもらった友人も、赤ワインが飲みたくなる、と大好評だった。
おまけに、栗嫌いだと思っていた子供たちも、写真をとる前にあっという間に平らげられてしまった。
ぜひ、生栗が手に入れば、フルーティな赤ワインとともにお試しあれ。



Picture
栗のワイン煮
Castagne al vino 

<材料>
栗 適量
赤ワイン 適量




  1. 栗をしばらく水につけてやわらかくする(腕力のある人はしなくてもよいかも?)
  2.  栗の表面の皮を、真横にナイフで一文字に切り込みを入れる。
  3. フライパンに皮付きのままの栗を並べ、赤ワインを少量振り掛ける。
  4. ふたをして弱火で30分。時々、様子を見てひっくり返したり、水分がたりなければ、随時ワインを足す。
  5. できあがり。 

日本の栗より、イタリアの栗のほうが、ぷっくりと丸くて大きい気がするけれど、多分同じようにできるはず。
沖縄って栗の木あるのかな?


豚のほっぺた Guanciale

12/9/2011

 
Picture
先日、うれしい頂き物があった、グアンチャーレ(豚のほほ肉のハム)とペコリーノチーズ(羊のチーズ)と赤ワインである。
グアンチャーレは、アマトリチャーナや、カルボナーラという名物パスタ料理を作るのに欠かせない材料。
日本のレシピ本では「パンチェッタというイタリアの三枚肉のベーコンが使われるが、普通のベーコンで代用可能」というふうにあるのだが、正式にはパンチェッタではなく、このグアンチャーレである。
脂肪分たっぷりのグアンチャーレ、私はカロリーが恐ろしくて買う気になれず、普段はわざとパンチェッタを使うのだが、イタリア人いわく、グアンチャーレのデリケートな甘みがいいんだそうだ。
しかも、‘伝統的な‘レシピでは、このグアンチャーレをオリーブオイルでいためるのである。脂身を油でいためる意味がまったくわからない。
昔の人は今と比べ物にならないくらい肉体労動が激しかったから、カロリーの高い食事が必要だったとか、冬は家の中も今よりずっと寒く、衣服も天然素材の物だけで寒さに耐えるには、体内に脂肪を溜め込むことが必要だったとか、いろいろな理由付けができるが、ローマの伝統的な庶民料理は、本当に高カロリーである。
でも、寒くなってくるこの季節、おいしい赤ワインと一緒に食べる高カロリーパスタは、なんともいえない冬の楽しみである。
そうそう、このワイン、知り合いの知り合いのワイン醸造家が、自分のお父さんの90歳を祝ったものだそうだ。
なんと言うことのない赤ワインだが、こういうエピソードは、なんだかうらやましいような話である。
ところで、沖縄では「豚の泣き声以外はなんでも食べる」といわれているけれど、ほっぺたの肉ってどう食べているのだろう?
今度帰ったら調べてみよう。



Picture
ローマ名物スパゲッティ・アマトリチャーナAmatriciana
(4~5人分)
 
<材料>
スパゲッティ 400グラム
グアンチャーレ 100グラム
辛口白ワイン 少々
トマトの水煮缶 400グラム
赤唐辛子 一本
ペコリーノ ロマーノ 80グラム
<手順>

  1. なべに湯を沸かし、スパゲッティをゆでる。
  2. グアンチャーレを小さく切り、フッ素加工のフライパンで、唐辛子とともに、強火でいためる。
  3. ワインを注ぎ、アルコール分を飛ばしてから、グアンチャーレを取り出し、油を切って、暖かいところにおいておく。
  4. トマトを小さく切って加えしばらく煮詰め、唐辛子を取り出し、グアンチャーレを加え、さらに数分火にかける。
  5. パスタが湯だったらボウルにいれ、粉末にしたペコリーノチーズの半量とあえる。
  6. トマトのソースも加え混ぜ合わせ、残りのペコリーノも加える。
  7. できあがり。
 
本当はスパゲッティではなく、ブガティーニという真ん中に穴が開いた太いスパゲッティを使う。
太いのでフォークに絡まりにくく、あちこちソースが飛んでしまうという厄介な代物なのであるが、なぜかこれも‘正式‘である。
‘正式‘に使用するのはグアンチャーレとしたが、パンチェッタでも、ベーコンでももちろんOK。その場合は、にんにく1個、みじん切りにしたものも最初に一緒にいためたほうが、おいしい。
たまねぎの薄切りを加えるレシピもあり、私も栄養面から考えても加えるようにしているのだが、味に深みがでてこれはこれでおいしいと思う。でもこれは‘邪道‘らしい。
上記のレシピは、オリーブオイルでいためるところ以外、正式なアマトリチャーナである。


    Nahoko

    グラナート店長の姉
    ローマ在住、X年


    アーカイブ

    January 2013
    June 2012
    May 2012
    April 2012
    December 2011
    June 2011
    May 2011
    April 2011


    カテゴリー

    All
    Contorno コントルノ
    Da Roma ローマからの便り
    Dolci デザート
    Pasta パスタ
    Primo 第一皿
    Verdure 野菜
    Vino ワインの話

Powered by Create your own unique website with customizable templates.